2月~3月は年度末ということで様々な業界で繁忙期になりますね。
私達の賃貸業界、原状回復業界も正に繁忙期!
中には1~2カ月間は1日も休みがない営業さんや職人さんも
いらっしゃるのではないでしょうか。
私自身もありがたいことに休みなくお仕事をさせて頂いております。
お仕事を頂けるお客様に本当に感謝です!

さて、この繁忙期ですが
大家さんにとって入居者さんを見つける大きなチャンスです。
新社会人さんや学生さん、転勤の方など、大勢の人が引っ越しをします。
普段よりも入居してくれる可能性がグンと上がりますので
是非ともお部屋のアピールをしておきたいところです。

しかし逆に言えば、卒業や転勤で退去される方もたくさんいらっしゃいますので
お部屋を退去される可能性も高まってしまいます。。。

賃貸業者さんはあっちからもこっちからもお部屋探しの依頼が来て
大忙し。
原状回復業者さんは退去したお部屋に新しく入居さんが住んでくれるように
短期間でたくさんのお部屋を工事しますのでこちらも大忙し。

賃貸や原状回復といった業者側にとってはチャンスばかりが目立つシーズンではありますが
大家さんにとってはチャンスとリスクが隣り合わせです。
運悪く退去者さんの人数の方が多くなってしまって、空室が増えてしまうなんてことも
十分あり得るのです。

そういったことをふまえて繁忙期は大家さんにとっても「大忙し」になるシーズンです。
大忙しにしなければチャンスを逃してピンチになってしまします(泣)

こんな例があります。(分かりやすくするために実際の例とは少し数字を変えています。)
あるA大家さんが、3階建ての中古マンションを1棟購入しました。
1ルームが12部屋あり、満室でした。

最初の1年目は特に退去もなく順風満帆といった様子だったのですが
2年目の繁忙期のシーズンに3部屋退去があり、1部屋は繁忙期シーズンに入居者がありました。
しかし残りの2部屋は繁忙期シーズンでの入居を逃してしまい、長い間空室になりました。
1部屋は半年ほど経った夏に入居者がつきましたが
もう1部屋は空室のまま3年目の繁忙期を向かえることになりました。

その3年目の繁忙期に差し掛かるタイミングでこの大家さんは
知り合いの大家さんなどから「繁忙期に備えて複数の賃貸不動産会社さんに入居の募集を手伝ったり
原状回復工事を早めにしてくれる工事業者さんも見つけておいた方が良いよ」
というようなアドバイスをもらっていました。
しかしA大家さんは「自分が契約している管理会社に任せているから」
とアドバイスを聞き流してしまいました。

そして繁忙期に入り、4部屋もの退去が一気に出てきたのです。
その繁忙期中に1部屋の入居は決まりましたが
それでも繁忙期が終わるころには合計で4部屋空室状態になってしまいました。
購入当初は満室だったのにです。。。

実に3分の1が空室。
こうなってしまうと、よほど高利回り物件でなければ大抵赤字物件になってしまいます。
家賃収入よりも支払いの方が上回ってしまい、ようやくA大家さんも大変な事態に気付きました。
そうなるとA大家さんは契約していた管理会社にたいしてクレームをつけます。

はたしてこれは管理会社だけの責任なのかどうか。
もちろん入居付ができていない管理会社側にも責任はあると思います。
しかし、よほど良い立地でマンションのグレードが高ければ多少放置していても
入居者さんが勝手に入ってくれますが
駅から少し距離があったり、マンションの築年数がそれなりに経過していたりすると
管理会社任せだけで入居者さんが入ってくれるとは限りません。

知り合いの大家さんからアドバイスをもらっていたように
自分自身での働きかけも重要になってきます。

まずは今契約している管理会社さんにしっかり声をかけて入居募集の状況確認を行ったり
どうしたら入居者さんを付けれるか聞いてみたり
もしくは複数の賃貸不動産会社にチラシなどを持っていきアピールしたり
原状回復工事を早く行って良い状態のお部屋を入居者さんに見てもらったりと
自分でできることはたくさんあります。

そういった積み重ねがマンションの安心経営に繋がってくるのです。

繁忙期は皆が慌ただしいタイミングです。
そんな中で自分だけが涼しい顔をしているとチャンスを逃してしまうこともありますので
頑張ってマンション経営に取り組みましょう!

そうして積み重ねていると涼しい顔をできるタイミングが来るかもしれませんね(^^)