同じ建設業者の中でも、実はいくつかに分類分けできるのをご存知でしょうか。
どこの企業にも得意分野、不得意分野があります。
同様に建設業者や職人にも得意分野、不得意分野があるわけです。

「どこも同じでしょ」というのは、実は間違いなのです。
例えばハウスクリーニングを例にとってみますと
新築物件のクリーニングは洗剤をほとんど使わず、とにかく水拭きで仕上げていきます。
それに対して原状回復のクリーニングは様々な洗剤を使います。
掃除の仕方がそもそも違うのです。
ですから新築専門でハウスクリーニングを行っている掃除屋さんが
原状回復の現場でハウスクリーニングを行うとクレームが多くなります。

クロスの場合も新築と原状回復とでは仕事が異なるため、クレームや手直しが増えます。
新築の場合は下地がボードの状態なので、パテをしてからクロスを張っていきます。
一方で原状回復は既にクロスが張られており、既存のクロスをはがせるだけはがした状態で
張っていきますので、下地がキレイなボードの状態ではないのです。
ですから新築専門のクロス職人さんが原状回復現場でクロス張替えを行うと
クロスが部分的にはがれてきたり、クロスとクロスのつなぎ目が大きく開いてきてしまって
壁に線が入った状態になってしますことがあります。
そうするとクレームになってしまします。

次に原状回復業者とリフォーム業者を比べてみましょう。
この2つは共通点も多いので技術的な差はそれほどないと思います。
ですが私が思うに、作業のスピードが違うのと単価(金額)に差があります。
原状回復業者は、とにかく現場の数をたくさんこなしてなんぼというところがありますので
安くて速いです。ただし工事後の仕上がりが、非常に繊細さを求められる現場は少し苦手です。
リフォーム屋さんはどちらかというと仕事を丁寧に行いますので、時間とお金はかかりますが
仕上がりがキレイです。
では原状回復やさんの仕上がりが汚いかというと決してそんなことはありません。
本当にきめ細かい部分ですのでぱっと見などは何ら変わりありません。
このような違いがあるのでリフォーム専門業者さんは原状回復の仕事では割に合わないと
おっしゃる方が多いです。
それぞれ長所短所があるわけですね。

ですから適材適所で業者さんを選んだ方が良いです。
今の時代インターネットで調べれば、新築が得意そうだなとか、リフォームが得意そうだなとかは
なんとなくわかると思います。

それぞれの特色まとま
・原状回復業者・・・工事スピードが速く、比較的安価に工事をお願いできる。賃貸物件向き。
・リフォーム業者・・・丁寧に仕事を行う分、価格がその分上がる。一般住宅向き
・新築業者・・・新築を建てる専門。